お気に入りCubanSalsa紹介
Cuban SalsaDJのお気に入りアルバムを紹介。
09年7月 "Adiviname"
artist: Chispa y los complices
久々のコラム刷新第一弾目は、けっこうオーソドックスなTimbaアルバムをご紹介。いや、ただの普通のTimbaアルバムですけどね。これ。
Rojitaという日本で言えば布施明みたいなサルサ歌手がいます。1997年に初めてCubaに行ったとき、彼のLiveを見に行きました。そのとき圧倒されたは、Rojita本人ではなくバックバンドのベーシスト。ステージ上で終始コントラティエンポ(リズムを一つずらした踊り方)でステップを踏みながら、複雑なベースラインを軽々演奏しつつ、ブラスセクションにどなりながら指示を出していました。そのベーシストの名はIgnacio Cervantes通称Chispa。当時Rojitaのバンドのベーシスト兼ミュージカルディレクターを勤め、サウンド作りをしきっていました。そんなことも知らずに観ていた当時の僕にも、そのあふれるパワーと技術ははっきり印象に残りました。
その彼がその後すぐRojitaのバンドを辞めて、自ら結成したのが今回のバンドChispa y los Complices(チスパとその共犯者達)。彼らは一流扱いはされていなかったものの、デビューからキューバでは結構人気があった。息が長く続いている割に海外では知名度、人気ともにイマイチ。やっぱり、どこか地味なのが原因なのか。今回ご紹介するのは、2009年発表の7年ぶり3枚目のアルバム。
コラムをお休みしている間に、キューバのシーンはすっかりレゲトンやPops調のバラードが定着し、今や若者の間での人気曲はそっちが主流。かつてサルサの発展系として新しさのあった「Timba」も、今はもうはっきり既成ジャンルとして定着した感があります。今はもう、僕の中でももうTimbaには新しさは求めなくなりました。Los Van Vanを始め、長いキャリアを持つとどんどん進化していくバンドが多い中、今回これを挙げるのも、新しさ、というよりは、相変わらずの垢抜けなさ、曲調にむしろ懐かしさを覚えるから。歌もゲスト以外は下手だし、何も新しいところはないんだけど、むしろその変わっていない感に、「そうそう、これこれ!」という感じ。個人的には、生きていてくれただけで充分。
僕の中でもあくまで「B級」。決して名盤だと思わないけど、ただただ何となくキューバっぽい雰囲気に浸りたいとき、こういう「耳に留まらず流せるアルバム」が意外にハマる。
レパートリーを増やしたい人にだけ、オススメしたい一枚です。

携帯サイト
HOME
レッスン




TOP